AKG K240 MK II モニターヘッドフォン |
こちらのヘッドフォンも購入からかなり時間が経った。
日本ではソニーの MDR-CD900STが有名だが欧州で手に入りやすかったAKGを選んだ。
さすが世界のスタンダードと言われるだけあって欧州では圧倒的にAKG K240 MK II の取扱店舗が多い。
既に多くの人が音質や性能についてレビューしているので、
周波数特性やドライバーユニットの機構などすぐに詳細が見つかると思う。
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/124432/
今回は特にミックス作業を通して感じた使用感や音質について、自分なりにレビューしたいと思う。
【おすすめのモニターヘッドフォン】音源のミックスに使用したAKG K240 MK IIのレビュー
当時、ようやく欧州の生活にも慣れ一人時間を持て余していた。
成り行きで現地で知り合った仲間とバンドを組むことになり(担当はボーカル)
デモ音源のミックス作業を任されることとなった。
しかし手元には友達に貰った小さなパソコン用のスピーカーと安いヘッドフォンしか持ち合わせがなく、
出来るだけミックスの音に影響が出ないフラットな特性でお手頃なヘッドフォンは無いかと
色んなレビュー等をみて購入したのが AKG K240 MK II だった。
音質:
他のレビューなどにもあるように低音から中音、高音までバランスよく聞こえる。
解像度も明瞭でエフェクトの広がりやポジションなどもよく再現できてると思う。
ただ個人的にはあまり奥行きがあるように感じなかった。
一番気に入っているのはフラットな特性だという所。
個人的に凄く信頼の出来るヘッドフォンだと思っていて、
例えばアイフォン付属のイヤホンは比較的高音が強調される特性だとする。
AKG K240 MK II でミックスをした音源をアイフォン付属のイヤホンで聴くと、
その特性により高音が元の音源よりも少し強調されて聞こえてしまう。
しかし、イヤホンの特性の範囲内でうまく収まってくれて聴き疲れてしまうほどではない。
逆に高音の解像度が低いヘッドフォンでミックスした音源だと
ミックスの段階で高音を自分の好みのレベルまで上げすぎてしまう傾向にある。
その音源をアイフォン付属のイヤホンで聴くと、その特性によってさらに高音が強調されてしまうので、結果、耳障りなミックスになってしまう事があった。
これがフラットな特性のヘッドフォンを使う利点なのだろうと思う。
ただし、低音に関しては AKG K240 MK II で全体の厚みや、高域、中域とのバランスを確認するだけに留めている。
基本的に低音域をヘッドフォンでモニターする事自体が難しいのかもしれないが、
低音の音色や出力に関してはモニタースピーカーで判断した方がいいだろう。
AKG K240 MK II で音楽を聴く場合でも
プロのミキサーはこれくらいの加減でミックスしてたのかもしれない、
などといった楽しみ方があるかもしれない。
装着性:
耳あて部分の可動域に伸縮性のゴムが付いていて頭に装着した時に自動で長さが調整される。
その為、ヘッドフォンを付けていないような軽い付け心地で長時間つけていてもあまり苦にならない。
耳あて部分の合皮素材はたまに蒸れる事があるが気になるほどではなかった。
セミオープン型:
セミオープン型のヘッドフォンなので自然な音抜けがあり周囲の声がある程度聞こえる。
ボーカルを録音する際にも使用しているが自分の声の響きを感じる事が出来るので
個人的には歌いやすいが、
音量を上げすぎるとヘッドフォンから漏れた音が録音されてしまうので注意が必要。
ボーカル録音に関しては密閉型との比較もいつかしてみたいなと思う。
ケーブルはリケーブル可能:
ケーブルは3mのストレートケーブルと伸縮性の1mほどの短いケーブルが付属してくる。
こちらは取り外しが可能で実際に一度、 壊れてしまってAKG 純正のケーブルに取り替えた事がある。
僕の機材は背面にヘッドフォンジャックがついているので
無理な角度で使用していた際に強く引っ張ってしまいジャックの根本に傷が入ってしまった。
リケーブルできないモデルだとヘッドフォン自体を買い換えないといけないので非常に助かった。
まとめ:
フラットな音質なのでDTMなどでミックスがしやすい。
低域から高域までバランスよくリスニンング用途にも使える。
心地のいいフィット感で長時間の使用でも疲れない。
リケーブルが可能なので断線してもケーブルだけの交換が可能。
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