ヨーロッパのETF検索サイト【JustETF】

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欧州で生活をしていると環境の違いからか貯蓄の一環として仮想通貨や株に興味を持つようになった。

しかし日本語で得られる情報は日本に居住している前提が多く疑問点もいくつか出てくる。

そこで今回は欧州で取り扱いのあるETFについてJustETFというサイトをもとに調べた内容をまとめてみた。

*慎重に調べましたが投資にはリスクがつきものです。念のためご自身で下調べすることをお勧めする。 









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<欧州の取引所で米国ETFを探してみよう>


例えば、欧州の証券会社でVanguard S&P500 (ティッカーシンボル VOO)等の有名なETFを探しても見つける事が出来なかった。

欧州在住者は米国ETFを購入できないのか?とも考えたが、

「米国に籍を置いた」米国籍ETFは欧州の規制に準拠していない為、非常に特別な例外を除いて取り扱いが無いようだ。

Vanguard S&P500 (ティッカーシンボル VOO)を例に挙げると、VOOは取り扱いがなく、代わりにVUSAやVUSDといったティッカーシンボルが見つかる。

これらはアイルランドに籍を置き、EUR, GBP, USD でトレードするようだ。

ドル建てのS&P500に準拠していて欧州の法律に基づいて運営されている。

Vanguard S&P500 (ティッカーシンボル VOO)は商品名にUCITSと付いてるのが特徴。



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<UCITSについて>


Vanguard S&P500など海外ETFの商品名を見るとUCITSと付いた商品がある事に気がつく。

これについてJustETFの参考URLに以下のような説明がある。

”PRIIPsという消費者を保護するためのEU投資規制があり、様々な投資商品のリスクや報酬、コストを比較できるようにKIDという資料を作成することがファンドプロバイダーに要求されました。2018年初頭にPRIIPsの規制が強まった時、ヨーロッパに籍を置くUCITS ETFsは新しいKIDの用意がありましたが、米国籍のETFはそれに準拠しておらず、またEU承認を得るプロセスは優先事項ではありませんでした。”

”UCITSは品質保証の印であり、ETFが不適切な投資手段から一般市民を保護するために設計された欧州連合の規制に準拠していることを意味します”

と、正直理解するのが難しい、、、

米国籍ETFは米国のマーケットを対象としており、

「売買スプレッドが大きい、外貨為替コスト、追加の税金、欧州の法律に準拠しない」など留意点があり、

欧州の品質基準を満たさないのでUCITSの付いた欧州籍のETFが商品として存在する、と理解した。

しかし全ての欧州籍ETFにUCITSが付いているという訳では無いようだ。

参考URL
https://www.justetf.com/en/news/etf/us-domiciled-etfs.html https://www.justetf.com/en/news/etf/legal-structure-of-etfs-ucits.html



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<Accumulating(複利型) と Distributing(分配型)>


ETFの名前にACCとDISTと付いてるものがありAccumulating(複利型) と Distributing(分配型)に別れている。

Accumulating(複利型)…分配金がそのまま積み立てされる。(キャピタルゲイン発生時に税金が重複される可能性)

Distributing(分配型)…分配金が一旦支払われる。(再度、積み立てに当てる際に取引コストがかかる)

欧州籍ETFの税金は基本的に税金を支払う義務のある国によって徴収される。各国の税制を考慮する必要があるかもしれないが、Accumulating(複利型)もDistributing(分配型)も共に税金がかかるものだ。

Accumulating(複利型)は将来売却した時にそれまでの分配金に対しての税金+キャピタルゲインへの税金がかかる。このキャピタルゲインを計算する時にこの分配された分を控除して計算されていないと税金が二重になるので注意が必要とのことらしい。

一方、Distributing(分配型)は分配金が都度支払われるので、その度に税金がかかる。

ある記事によると、一般的にAccumulating(複利型)の方がパフォーマンスが良いと言われるが、Accumulating(複利型) と Distributing(分配型)では1%以下しか年平均成長率が変わらないとあり個人的には将来どのような形で利益を得るかを優先的に考えた。

Accumulating(複利型) から Distributing(分配型)へ変更したくなった場合に予期せぬキャピタルゲインと税金が発生する可能性が考えられるかもしれない。



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【Physical と Synthetic】


ETFを探しているとReplicationという項目が出てくる。

これはS&P500のようなインデックスをどのように模倣するかで以下のような違いがある。


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JustETF"



Physical…インデックスが構成する銘柄を実際に保有することを目指している

Synthetic…インデックスとは関係のない債券などを担保にし投資銀行を介して日々のリターンを調整する

一般的にSyntheticの方がリスクが大きくリターンが少ないと言われているが、

コスト面で負担が大きくなるETFや流動性の少ないマーケットにおいては有利な場合があるようだ。




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【ファンドのサイズについて】


同じ名前の商品でも米国籍ETFと欧州籍ETFではファンドの大きさが違う。

上位5つの米国籍ETFの方が欧州全体のETFより大きいので仕方ないのかもしれない。

一般的にファンドは大きければ大きい方が良いと言われるが、約一億ポンド(£100 million)あればコスト効率よく運用できるようだ。

またファンドが出来てから1年未満のものは継続できないリスクがあるので古ければ古いほど良いらしい。

流動性に関しては高ければ高いほど低コスト、低スプレッドで迅速に取引し易くなる。

流動性を見るポイントは次の通り、

・ETFを構成する銘柄について取引の優先性が高い
・ファンドサイズは大きいほど良い
・1日の取引量は多いほど良い
・マーケットメイカーは多いほど良い
・市場が不安定な場合、流動性は落ちる


参考URL


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【通貨リスクについて】


参考URLからかなり省略して理解した内容をまとめると、


*原通貨はETFの原証券が取引されている通貨の事で、これに対する通貨リスクを考慮する。

*欧州でユーロを使って生活する以上は原通貨に対して通貨リスクがある。

*将来、欧州ではなく日本に住む場合はユーロと円が必要になるので通貨リスクはドル:ユーロ、ドル:円など複数通貨となる可能性も合わせて考える。

*ファンド通貨はETFの純資産価値が報告される通貨で通常は同通貨で分配金が支払われる。これに対し為替レートの換算手数料が発生する。

*取引通貨はETF購入時の為替レートの換算手数料を避けるため可能な限り居住国の通貨のものを選ぶ。

取引通貨はETF自体が取引所で取引される通貨を指すが、取引所によってユーロやポンドで取引可能な場合がある。

ETFがドル建てである場合、ユーロに対して通貨リスクがあることに変わりはないようだ。



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【まとめ】


本記事はヨーロッパでETFを探す時におすすめのサイト【JustETF】を紹介すると共に、

米国ETFを調べる中で理解した内容をまとめてみた。

が、正直言って難しい。。。

各国の税制や取引所の手数料、また将来の目的により着目する点は個人により違うかもしれない。

そのため必ずご自身で下調べすることをお勧めします。

その上でこれらの情報が何かの役に立てば幸いです。






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